ごあいさつ

東京大学大学院医学系研究科 呼吸器外科学 教授
佐藤雅昭
この度、第43回日本肺および心肺移植研究会の会長を拝命し、2027年2月22日(金)・23日(土)に、L stay&grow南砂町にて開催することとなりました。
本邦の肺移植は、1998年に岡山大学における生体肺移植に始まり、2000年には東北大学と大阪大学でわが国最初の脳死臓器提供による肺移植が行われて以来、これまでに1000例を超える肺移植が行われてきました。その成績は、世界トップレベルでありますが、日本臓器移植ネットワークに肺移植希望者として登録してから肺移植実施までの待機期間は平均900日を超えており、移植希望患者数に比して提供臓器の不足は解消されていないのが現状です。しかし近年は脳死ドナーの増加に伴い肺移植数も増加しており、大きな時代の転換点を迎えつつあります。移植医だけでなく、ICUや手術室など施設側への負担も増加しており、大きな問題となっている一方、令和8年度の診療報酬改定では、脳死下臓器移植に対して、臓器移植実施体制確保加算として基本点数の5倍という破格の増点が認められました。これは厚生労働省が本腰を入れて本邦の臓器移植を発展させようとしている証であり、この先数年で、日本の肺移植、臓器移植をとりまく状況は大きく変化、発展していく可能性があり、また本研究会には、それを主体的に推進していく責任があります。
第43回の本研究会では、このような時代背景と、肺移植数の増加に伴う演題数の増加傾向を踏まえ、はじめて2日間にわたって研究会を開催することとしました。皆様とともに、日本の肺移植の現在と未来について十分な時間をかけて議論する機会にしたいと考えております。 加えて今回は、麻酔科の方でも全国の肺移植に関わる麻酔科医が集まる動きがあるため、麻酔科との合同セッションを2日目の午後に開催する予定にしており、多職種間での連携をさらに強めていきたいと思います。
2026年9月吉日